いま キャンベル動物病院ではフィラリアの検査と一緒に、抜いた血液で内臓の状態をチェックしましょう!という健康診断のキャンペーンを行っています(キャンペーンは3月20日から始まりました。)。
フィラリアの検査だけよりも血液は多く必要ですが、血液を抜く手間は同じであること、それとワンちゃんは元気そうであればそうそう血を抜いて内臓のチェックを行う機会がないので、こういうところで隠し持った病気がないかどうかを確認しているわけです。
これまでに、数十頭のワンちゃんにご利用いただきました。
今回はその中間報告です。
(学術文献ではないので、大体の数字で把握していただければよいと思います。)
10頭あたり おおむね7頭くらいで まったく異常がみつかりません。
残り3頭のコたちで、なんらかの病的な値が見つかりました。
異常値が見つかったコのうち、3頭中1頭くらいのコは 再検査をすると正常の値に戻っていました。
あるいは月単位で、もうしばらく様子を見てもよさそうなレベルの数値です。
つまり、一時的な問題であったけど、自身の修復能力で自然に治っちゃった もしくは 極めて軽い 薬も要らないようなものです。
そして異常値が見つかったコの、3頭中2頭くらいが精密検査 もしくは治療が必要なコたちでした。
具体的な病気としては、糖尿病,肝臓病,腎臓病,ホルモン疾患などです。
ぱっと見た目健康そうでどこも悪そうではないんですが、調べてみれば偶然見つかる病気というのはあるものです。
そういうケースがあることは私も知ってはいたのですが、想像以上に多かったのはびっくりです。
今後時間をかけて、その経過を見ていかなければなりませんが、最終的に評価していくべきことは、10頭中2頭くらいの割合で見つかった病気が、①完治する②治らないけど治療で進行をとどめておける③見つかったのはまだまだ序の口の段階で、どんどん進行していってしまった・・・のいずれに入っていくのか?ということです。
そうすることで、私自身が健康診断というものに対してどれだけ危機意識を持って、それを飼い主の方におすすめするべきか?ということを再認識していくことができるはずです。
10頭中8頭で問題なし という安心感を得るのか、10頭中2頭であることが判明するのが怖くて、健康診断はやめようと考えるのかは、それぞれの飼い主の方の判断にかかってきます。
でももちろん10頭中2頭のコの病気であっても、治療すればちゃんと治るものもあるわけで、あるいは病気の進行を止めることができるものもあるわけで、こういったところまでデータをそろえられれば、飼い主の方により安心感を持って、獣医師に相談できるんじゃないかな?と考えています。
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- 2012/05/20(日) 19:15:03|
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